サーバーとは? 種類・形状のほか用途別分類や保守についても解説

 2022.11.09  株式会社エスエーティ

「サーバーとは何か」あらためて問われるとスムーズに回答できない人も少なくないでしょう。本記事ではサーバーの概要をおさらいしたあとで、サーバーの形態・種類を総合的に整理します。また、ITシステムを用いる企業にとって欠かせない「サーバー保守」についても解説し、保守の重要性についても明記します。

サーバーとは? 種類・形状のほか用途別分類や保守についても解説

サーバーとは

「サーバー」と今日呼ばれているものも、基本的には私たちが普段使用しているパソコンと同じく、コンピュータの一種です。広義には、サーバーとは「何らかのサービスを提供するコンピュータ」のことです。

サーバーの具体的な機能は、「個々のコンピュータ・端末からの要求(リクエスト)を受けて、それに応えられる適切なデータを、個々のコンピュータ・端末側へそれぞれ送り返す」というものです。特定のシステムが動く際は、それを構成する多くのコンピュータがサーバーに接続し、データを要求したり受け取ったりしています。言い換えれば「そうしたサーバーとのやり取りを通じて、個々のコンピュータが働くことで、システム全体が実際に作動できている」ということです。このことからサーバーは「システムの司令塔」とも理解されます。

例えば私たちも、特定のWebページにアクセスする際には、Webサーバーと呼ばれるものに接続しています。私たちはパソコン・携帯からWebサーバーに「特定のページを開きたい」と要求しており、他方Webサーバー側は該当ページのデータを自分のメモリから探し出し、私たちの手元の端末へ送り返しています。これによって、私たちのパソコン・携帯の画面に該当Webページが表示されています。

サーバーはデータの保管者・提供者ですが、データを要求して受け取る側のことを「クラアイント」と呼びます。上記の例ならWebページを開こうとしている私たち側のパソコン・携帯がクライアントです。

また1台のサーバーは、多くのクライアントから接続され、多くの要求に応えなくてはならないため、クライアント側のコンピュータ(私たちのパソコンなど)に比べてはるかに大容量・高性能です。このことから、大量のデータの保管・管理自体も、サーバーの大きな役割と見なされます。

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サーバーの形状

サーバーとしての役割を果たすコンピュータは、その形状によっていくつかの種類に分けられます。ここではそうした形状の代表を3つ紹介します。

タワー

いわゆるデスクトップ型パソコンのように、直方体のケースにハードウェアが収納されています。そのためサーバールームなどを設けることなく、オフィス内の一角に設置することが可能です。基本的には単体利用のみを想定され、「機能拡張性を持たず、他サーバーとの連携も考慮していないモデル」が多いので、主に小規模システム用として導入されます。

ラックマウント

「サーバーラック」と呼ばれる専用ラックにサーバーを格納します。サーバーラックは縦に長い直方体で、サーバー(として働くハードウェア)や、関連部品・ファンなどを効率的に収納しています。複数のサーバーを特定のスペースに集め、連携させることを前提にした形状です。そのためサーバールームやデータセンターを用意した上で、中規模・大規模なシステムを構築する際に採用されます。

ラックの各規格やサイズ表記方法などが細かく定められているので、カスタマイズパーツなどを選定しやすいという特徴もあります。

ブレード

ラックマウント以上に複数のサーバーを密集させ、小さなスペースに収納する形状です。具体的な収納方法としては、まず、サーバー(ハードウェア・部品)を、ブレードと呼ばれる細長く薄いケースにまとめます。そのブレードサーバー複数枚を、ブレードシャーシという本体に差し込みます。すると、シャーシから各ブレードに電力が供給され、ブレード内のサーバーが機能するようになる仕組みです。

複数のサーバーを用いた大規模なシステムを、小さなスペースで実現しようとする場合に採用されやすいです。ただ、統一的な規格策定などは今日まだ途上にあるため、導入後のカスタマイズや複数社製品間での連携はやや行いづらく、また導入コストも高くなりやすい傾向にあります。

サーバーの種類

今日、私たちが利用しているサーバーの種類は、利用環境によって分ける方法と使用用途によって分ける方法があります。利用環境における種別は物理サーバーと仮想サーバーに大別され、さらにそこからいくつかの方式に細分化されます。

物理サーバー

物理的に(大容量・高性能な)コンピュータが1セット存在しており、それがひとつのサーバーとして機能を果たしている形態です。これを指して、単に「サーバー」と呼んでいる場合も多いでしょう。しかし昨今広まってきた「仮想サーバー」(後述)と対比的に捉えたいときなどは、あえて「物理サーバー」と呼びます。

この物理サーバーは、次の2方式で利用されます。

共用サーバー

ひとつのサーバーを複数のユーザー(企業など)が利用する、というサービス方式です。例えば「レンタルサーバー」などを契約すると、その契約を結んでいる多くのユーザーが、同じひとつのサーバーを利用することになるため、これは代表的な共有サーバーと見なせます。

共有サーバー(レンタルサーバー)を選ぶ大きなメリットは、「利用料金が安い」「サーバー管理・保守の必要がない(提供会社が担当してくれる)」という点です。ただしひとつのサーバーを多くのユーザー(企業・組織)でシェアする方式なので、自社専用のサーバー環境を組むことはできません。また、他ユーザーの使用状況により自社での使用環境(情報がスムーズにやり取りできるかなど)も少なからず左右されるというデメリットを持ちます。

専用サーバー

サーバー用のコンピュータを完全に自社用に購入・レンタルし、基本的には「自社しかユーザーがいないサーバー」として利用する方式です。そのため、自社の利用目的・利用状況に最適化するよう環境設定を構築したり、設定を任意に変更したりできます。徹底した機密保持のために、自社独自のセキュリティを組むことも可能です。

他方で、導入・運用コストが高額になる点がデメリットです。導入・運用・保守などまで自社で行わなくてはならず、企業によっては専用スタッフを新たに雇ったり、運用チームを組織したりする必要が生じるからです。サーバーの提供会社によっては管理・保守を請負ってくれる場合もありますが、その分契約料は高くなるでしょう。

仮想サーバー

コンピュータの高性能化やクラウド技術の普及などにより、近年広まったサーバーの形態です。1セットの物理サーバーを用意し、それを仮想化のソフトウェアを使って複数のサーバーとして機能させます。仮想サーバーのサービスは、VPSとクラウドという2つの方式で提供されます。

VPS

「バーチャル・プライベート・サーバー(VPS)」という名の通り、契約ユーザーそれぞれが、あたかも自分専用のサーバーを持っているかのように利用できる方式です。

レンタルサーバーと同様に1セットの高性能コンピュータをサーバーとして、複数ユーザーが利用します。しかしVPSの場合は、各ユーザーに対して各サーバー設定・環境が構築された上で提供されています。そのため、ユーザー間の使用状況が影響し合うことが少なく、また各ユーザーが比較的自由に環境設定を変更可能です。

クラウドサーバー

クラウド(IaaS)サービスのひとつとして、仮想サーバーが提供される方式です。VPSでは依然として、「ユーザーがひとつの物理コンピュータにアクセスする」という形を取っていました。しかしクラウドサーバーはそもそも、複数の物理コンピュータにまたがるネットワークとして構築されているため、ユーザーもひとつのコンピュータに接続するわけではありません。クラウド事業者は、何台もの物理コンピュータや数カ所のデータセンターを用意しており、ユーザーはそれらから自分のニーズにフィットするようCPU・ストレージなどを選定することで、専用の仮想サーバーを設定し、使用します。

そのためVPSよりもさらに設定自由度が高く、カスタマイズ性能(使用CPUの変更・メモリ増設など)に富んだサービスです。またクラウドサービス一般の特徴として、導入が容易で、導入コストも比較的安価です。ただし、適切に使用するための設定は自社自身で行わなくてはならず、専門知識を持つスタッフが必要になるでしょう。また従量制の契約が多いため、業種によっては月々の利用料金を予期しづらいことも難点です。

サーバーの用途別分類

物理・仮想問わず、用途別にさまざまな機能に特化したサーバーが存在します。いくつかの種類のサーバーが連携することで、特定の機能が実現していることも少なくありません。

Webサーバー

HTMLファイルやCSS(ページのデザインや諸項目のレイアウトを調整する)ファイル、また動画・画像ファイルなど、Webページを構成するデータを記録しています。クライアント(一般のパソコンや携帯など)から要求を受け取ると、それに応えるデータを送ることで、クライアント側での該当Webページの表示を可能にします。

メールサーバー

電子メールのやり取りを制御し、各端末での送受信を可能にしているサーバーです。送信は「SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)」サーバー、受信は「IMAP ( Internet Message Access Protocol )・POP(Post Office Protocol)」サーバーによって管理され、この2者の組み合わせでメール機能が成り立っています。

例えば私たちがメールを閲覧する時には、IMAP・POP内に確保されている自分のメールボックスから該当メールデータが手元の端末にダウンロードされることで、メール内容が表示されています。なおPOPサーバーではダウンロードが完了したメールデータは削除されますが、IMAPでは削除されず保管され続けます。

データベースサーバー

一般に「データベース」とは、多くの情報を属性づけ、構造化して集めたもののことです。これを電子データやその保存・管理体制として物理的に実現し、実際に操作可能なシステムとして構築しているのがデータベースサーバーです。

クライアントは、SQLなどのプログラム言語を用いてデータベースサーバーに要求を出すことで、自分の欲しいデータを検索したり、新たなデータを書き入れたり、既存データを削除したりします。他サーバーと連携することも非常に多く、例えばWebサーバーと組み合わさり「クライアント側が入力した検索条件にフィットする商品情報を、Webページ上に表示する」などの機能を実現しています。

ファイルサーバー

ある端末内に保管されているデータと、他の端末内にあるデータとをやり取りさせるときに使用されるサーバーです。サーバー内にデータを保持すること自体よりも、「各端末間でのデータの移行を制御する役割」に主眼があります。例えば、何らかのファイルについてチームで共同作業する際、各メンバーが各端末で編集しながらも、該当ファイルを適切に共有できなくてはなりません。こうした作業環境を実現しているのが、ファイルサーバーです。加えて、やり取りされるファイルをバックアップとして保管しておく機能も担います。

アプリケーションサーバー

Web上のやり取りで、Webサーバーが担わない動的な機能を担当します。具体的にはJavaやPHP、Rubyといったプログラム言語での処理が実行されるサーバーです。Webサーバーを通してクライアントの要求を受け取り、それに沿ったデータ処理を行い、処理結果をWebサーバーに返します。例えばWebページ上の問い合わせメール・チャット機能などは、アプリケーションサーバーによって実現されています。

さらに、アプリケーションサーバーが、処理に必要なデータをデータベースサーバーへ要求することも少なくありません。このようなWebサーバー・データベースサーバーとの連携により、アプリケーション開発のプラットフォームとなることも重要な役割です。昨今は、効率的なアプリ開発環境の実現に特化したアプリケーションサーバーも存在しています。

FTPサーバー

「File Transfer Protocol」(ファイル転送プロトコル)サーバーは、クライアント側とWebサーバーとの間で行われる、ファイルの送受信を制御しています。FTPサーバーを挟むことで、クライアント側からもWebサーバーへファイルをアップロードすることが可能になります。例えば自社サイトを作成する際は、HTML・CSSデータやさまざまな素材データをWebサーバーへ送らねばなりませんが、そうした送信を可能にしているのがこのFTPサーバーです。

DNSサーバー

「Domain Name System」(ドメイン名システム)サーバーは、インターネット上のやり取りで欠かせないサーバーです。Webページの所在地を示す数値データ「IPアドレス」を、人間がURL(の主要部分)として理解できるドメイン名へ変換したり、IPアドレス・ドメインを相互に対応させたりする機能を担っています。IPアドレスを直接理解したり入力したりすることは、人間(クライアント)には困難なため、このDNSサーバーによって紐づけられたドメインを用いてWebページへアクセスしています。

サーバーに不可欠な保守とは

自社環境内で物理サーバーを管理する場合、サーバーの保守は重要な業務となってくるでしょう。

具体的には、「何らかのトラブル発生を想定し、そうしたケースにおいてもサーバーがなるべく通常通り機能するように準備しておく」「トラブル発生時に迅速に復旧作業を行う」という業務が保守と呼ばれます。「運用管理」という言葉と同義に用いられることもありますが、厳密には、サーバーが日常的に安定して稼働し続けられるよう、諸々の点検・アップデートなどを管理することが運用管理です。これと区別して「保守」と言う場合は、トラブル対応を主軸とした業務を指します。

こうした保守業務、特に物理サーバーの不具合対応などについてはサーバー購入時にメーカーの保守サービスに入ることでメーカーからのサポートを受けることが一般的です。また、メーカー側でのサポート期間が終了したサーバーを、現在も自社で使用している場合は、第三者保守業者を利用することも重要な選択肢として検討され得ます。

サーバー保守が必要な理由

物理サーバーとしてのハードウェアを構成しているのは、すべて寿命のある部品です。保守作業を行わない限り、部品はどんどん老朽化していきます。結果、ある日突然何らかの部品が寿命を迎えてしまい、それによってサーバー全体が動かなくなる、といった事態になることも考えられます。こうした事態に備えて、日々のメンテナンスが不可欠です。

サーバーが故障してしまい、自社サービスを顧客へ提供できなくなったり、顧客からのアクセスを受け入れられなくなったり、または情報流出のリスクが増大したりしてしまえば、自社の社会的信用は大きく低下してしまうでしょう。金銭的な意味で甚大な損失を招いてしまう危険も、大いにあり得ます。そうしたリスクを最小化するためには、万が一トラブルが発生した場合でも冷静かつ迅速に復旧作業を進められる、高い能力を持った保守チームを組織しておかなければなりません。

サーバー保守は専門会社におまかせ

上記のように、特に物理サーバーを自社専用で運用しているような場合は、ハードウェアに関する深い知識・技術をもったスタッフに、保守業務を担当してもらう必要があります。しかし、ほとんど24時間稼働しているサーバーについて、自社だけで保守チームを組織・維持しようとすれば、高いコストと人的リソースを投入し続けなくてはなりません。またそのチームに配属された自社スタッフたちは、ほぼその保守業務につきっきりで従事する形になりやすく、結果的に保守業務の属人化を進行させてしまう恐れも生じます。

自社内で保守を行う以外にも、メーカーが提供する保守サービスの提供を受けるという方法があります。メーカー機器の知識を持ったエンジニアが保守対応を行うため、自社で機器保守のノウハウがなくても安心して機器を運用することができるのがメリットです。ただし、メーカーの保守サポートには期間が定められているため、保守期間を過ぎると対応してもらえない可能性があるので注意が必要です。メーカー保守の期間が切れてしまう場合や社内での保守対応が難しい場合は第三者保守の利用も検討してみましょう。第三者保守は、メーカーやベンダー以外の第三者が保守を行うサービスです。メーカーの保守期間が過ぎていても、第三者保守を導入していればトラブル時にも速やかに対応してもらえます。

まとめ

サーバーは「何らかのサービスを提供するコンピュータ」のことを指し、その利用環境によって物理サーバー・仮想サーバーという2種類に大別されます。また、用途に応じてさまざまな機能に特化したサーバーが組まれており、それらの組み合わせによって、私たちが日々触れているインターネット上のサービスも実現されています。ただし根幹的な機能としては、クライアント側から要求される情報を自分のメモリ内から探し出し、クライアント側へ返す、というものです。

ITシステムを利用して何らかのサービスを実行している企業にとって、自社サーバーの保守業務は不可欠です。そのため機器購入時にメーカー保守を利用することが一般的ですが、メーカー保守には保守期限があり、サポート期間終了後は保守を受けられなくなってしまいます。保守を内製化することも考えられますが、負担・デメリットも大きくなるでしょう。こうした保守に関する課題への解決策として、第三者保守を検討してみてはいかがでしょうか。

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